グラフかごしま2020年5月号
7/32

オール鹿児島で盛り上げるために  御楼門建設事業については、鹿児島経済同友会が中心となって復元計画を提言したことから始まりました。その後、経済団体などがつくる「鶴丸城御楼門復元実行委員会」が企業や個人に募金を呼びかけた結果、目標額の4億5千万円を達成。この民間における募金活動の盛り上がりを受けて、県と鹿児島市も取り組みを支援することとなりました。平成27年には、県と民間による鶴丸城御楼門建設協議会を設立し、官民一体となって御楼門の建設を進めました。 御楼門の建設は、鹿児島の歴史や文化、建築技術の継承のほか、新たな観光拠点づくりとしても意義のあるものです。 御楼門が鹿児島の新しいシンボルとして現代へよみがえることで、文化施設などが集中する「かごしま文化ゾーン」のさらなる充実や街中のにぎわい創出など、地域活性化につながることが期待されます。 ※詳しくは9ページをご覧ください。  鶴丸城や御楼門についての理解を深め、完成に向けた機運醸成を図るためのさまざまなイベントが開催されました。民間主導で始まった建設鹿児島の新しいシンボルとして現代へ御楼門建設の意義とは※7Tsurumaru CastleSteps to restore the GOROUMONGOROUMON 御楼門に愛着を持っていただくため、建設に使う瓦の裏側に名前やメッセージを残す瓦記名会を開催し、多くの方に参加いただきました。 それぞれの瓦に皆さんの思いが込められています。 江戸時代の薩摩義士による宝水治水の恩返しとして、大扉用の樹齢300年以上、幹周り4m・長さ8mもあるケヤキが贈呈されました。 島津家久の父、義弘が居城とした松尾城があった縁から、樹齢100年以上の15本ものケヤキが贈呈されました。 御楼門の建設には、直径1mを超える大径木など多くの木材が必要でしたが、県内外から協力をもらい、木材を調達することができました。 このほか、垂水市、霧島市、指宿市などの森林所有者からのご協力により貴重なスギ・ヒノキ・ケヤキ・マツを調達することができました。完成式 鹿児島の新しいシンボルとなる御楼門が開門した 地元の小学生に、御楼門2階の漆喰壁に使用する土作りを体験してもらいました。壁土には日置市産と岐阜県産の土を混ぜたものが使用されています。岐阜県湧水町瓦に名前を残す記名会地元小学生による壁土作り体験会

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る